札幌市の北東部、東区東雁来町にある三千平方メートルを超える広い敷地にモダンな造りの本堂が建つ東照寺は、十年ぐらい前までは一帯がタマネギ畑だった場所は、近くには石狩川支流の豊平川が流れ、あちらこちらで宅地が造成され、建設中の住宅も目に付く新興住宅地にとなりました。
真宗三門徒派 本山・専照寺=福井市の末寺、東照寺は明治四十二年、福井市内にあった永照寺の黒龍信教・しんきょう住職が、本山の直命で北海道に渡ったのが起源で、札幌市中心部に教会所を開き昭和二十九年に東照寺の寺号を得て、現在地・札幌市東区東雁来に移転しました。
一世・信教住職は福井の人で、北陸から移民した人たちへの布教、伝道を行ったと聞いていました。以前の寺院は境内が狭く、建物も老朽化していました。周囲にマンション建設の計画もあったため、思い切って移転しました。移転後、真宗の宗祖、親鸞の七百五十回忌お待ち受けと合わせて、東照寺の開教百年と移築を記念した法要を営み、新天地での第一歩を踏み出しました。
にぎにぎしいお寺にしたい。いろいろな宗派の人が来て、楽しんで、癒やされて、学んでほしい。誰でも楽しめるお寺にしたい。
地域に開かれた寺に向けた取り組みを積極的に進め、札幌市主催の出前講座や高校吹奏楽部のコンサートを開いたほか、町内会のラジオ体操の会場として境内を開放したり、境内で盆踊りなども開催しています。
東照寺の門徒は、札幌市内を中心としております。門徒の方々との普段のお付き合いは主に月参りです。月参りとお盆参りは、ほとんどの門徒宅に行っています。後は、お寺でお彼岸や永代経などの行事を営んでおります。